慰謝料の決め方と流れ
慰謝料の取り決めは特に定められていません。しかしもらうべきものはもらわなくてはいけない。これでは相手は納得するはずもなく、泥仕合が目に見えます。そのため、調停や裁判の場ではある程度の基準が設けられています。あくまで基準ですので、全てがそのとおりとは限りません。一番適切なのは双方の話し合いで決着をつけること。お互い納得の行く金額を提示し、解決に向かうのが一番といえます。
慰謝料の決め方
さて、このように慰謝料は協議の末に決まることが多いので平均値や基準が非常に曖昧。慰謝料の算定はなかなか難しいものです。そこで、専門家にアドバイスを仰ぎ、適切な値段を聞いてみるのもいいでしょう。あるいは以下の点を考慮して考えるのも1つです。
慰謝料を考えるにあたって考慮すべき点
行われた不法(不貞)行為の内容と有責性の程度行為による精神的苦痛の程度相手の経済状況や社会的地位婚姻期間子供の有無当事者の年齢当事者の就業可否これらを詳しく伝え、可能であれば数件の弁護士に見積もりをとってもらいましょう。大体の目安が出てきます。
調停や裁判での慰謝料
調停の場では調停委員のアドバイスを受けつつ、双方合意の上で離婚が安泰と言えますが、不成立になる場合もあります。不成立となり、裁判で判断を仰ぐこととなった場合は裁判官の判断で金額が決定します。裁判では証拠調べや証人尋問を行い、事情を把握した上で金額か決定されますが、個々のケースが多いため平均値を取ることは非常に困難です。
有責者の経済力から見る慰謝料
一般的に『収入が高く、高い資産を有している有責者』ほど高い慰謝料を撮れると言われています。しかし、逆に考えるとそれは『収入が低く、資産がないの等しい有責者』に対しては、思った以上に慰謝料を請求することが出来ません。これはいくら高く設定しても収入に見合わないため、強制執行をおこなったとしても払えないと考えられるからです。
つまり、慰謝料は有責性よりも、相手の経済力や資産によって大きく左右されると言っても過言ではないでしょう。参考ですが、調停や裁判での慰謝料は例外を除いておおよそ200万円から300万円未満が多く、100万円以下という場合もあります。一般的に考えられているよりも少なく確定し、納得行かないという方もそこそこ居ますが、払えなければどうしようもない。そのような現実もまた1つなのだなと痛感させられます。ただ、中には1500万円という多額の慰謝料が確定したケースも有ります。
相手の経済状況をよく調べ、把握しておくことは決して損にはなりません。
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