子供の心のケア 子供への説明責任
子供も離婚の当事者です。離婚を考える状況というのは、当然、家庭内がうまくいっていない状況です。夫婦仲も悪く、口さえきかない日常が繰り返されているかもしれません。そのような家庭の状況に、子供がきづかないわけではありません。
両親の心の動きを、子供は敏感に感じ取っているのです。その結果、子供たちは急にわがままになる、乱暴になる、よく泣くようになる、体調をこわしがちになる。また逆に、いつも以上に明るくなるカラ元気と思えるほどはしゃぐなど、小さな心では抱えきれない不安をさまざまな態度で表します。
離婚をするには、たくさんの越えなければならない問題があり、当事者である夫婦はその解決に追われ、苦しく大変な日々が続くかもしれません。しかし子供も当事者であるという点は同じです。何が起こっているかをはっきりと把握できない幼い子供であれば、夫婦が感じているその何倍も、苦しい思いをしていると考えたほうがよいかもしれません。
親には子供への説明責任がある
親として果たすべき責任とは、ごまかしたり逃げたりすることではなく、子供の年齢に応じた説明をきちんとするということです。両親が離婚をするということ、今までのように両親と一緒には住めなくなるということ、それでも自分たちが両親であることは変わらず、これからも今まで同様に子供を好いているということなど。これらをきちんと説明することなく、離婚後の生活をスタートさせることは、どんな形であれ子供の心に傷を残すことになります。
子供を生み育てるということには、経済的なことだけではなく、親として子供への説明責任を果たすということが含まれています。まだ小さいから、何もわからない子供だからというのは、その責任を果たさない理由にはなりません。これは、子供に離婚をわからせ、納得させるということではありません。
子供には、いま、自分の両親がどのように考え、何をしようとしているのかを知る権利があるということです。子供の心のケアは、離婚の手続きの最中でも夫婦が協力しておこなうのが望ましく、それぞれが親としてきちんと子供と向き合う姿勢を忘れず、努力することが重要です。
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